ゲームミュージックその2

ファミコンカートリッジに音源を搭載する必要性は、やはり他のハードの音の性能があります。FM音源ユニットをつかったSEGAマークIIIや、搭載されているマスターシステムでの対応ソフト、あとはPCエンジンCD-ROM2があったからですね。
ファンタシースター」はPSG版とFM音源版どちらも名曲ですが、メガドライブFM音源が無かったため、メガアダプタでプレイした場合や、メガドライブ版「ファンタシースター復刻版」ではPSGしか聴くことが出来ず、残念な思いをしました。
通販限定のサントラでもFM音源版が収録されておらず、2008年発売の「PHANTASY STAR 1st Series Complete Album」までまともなFM音源版収録のサントラはありませんでした。
海外のみの発売ですが、マスターシステム用「ウルティマIV」もFM音源を使った快作です。

スーパーファミコンファミコンからはかなり向上しました。初期なのに音源を使いこなしていた「アクトレイザー」が業界内でも話題になっていましたね。ファイナルファンタジーIVもやはりゲームミュージックっぽい出来でよく出来ていました。ただ、PCエンジンのCD音源とはさすがに比較できないので、評価は分かれていました。
このスーパーファミコンの音源は、かなり癖のある音源だったようで、ひどい言い方をすると、どれも似たような音色に聴こえてしまうという特徴を出し辛い音源だったそうです。
Jウイングの「蓬莱学園の冒険」という末期に発売されたゲームがあるのですが、このゲームのエンディングにかかるピアノ風な音源で和音を再現しているのはすごいなあと思いました。

PCエンジンCD-ROM2システムでは、CDの音を使えるようになったものの、ゲームミュージックという感じは薄れていました。というのも、ピックアップやロードによってゲームと音楽が完全に切り離されていたからです。
擬似的に解消した作品としては天外魔境IIのように、フィールドMAPではCD音源の再生をしつつ、戦闘や町に入った場合にはCD音源をミュートにして内蔵音源を鳴らすという手法で、普通にゲームをプレイしつつ、一部では豪華な音楽が流れるという工夫には脱帽しました。

後発のCD-ROMメディアを使ったMEGA-CDは、PCエンジンCD-ROM2システムに毛が生えた程度の内容のゲームばかりでしたが、シルフィードだけはハード性能を使いこなしている良いゲームでしたね。
ソフトの制作にあたって、SEGA側にハードのスペックにも注文を出していたそうですが、あんなことが出来るのは、技術力を持ったゲームアーツくらいなのでしょう。結果としても、シルフィードを遊ぶためにハードが売れたのは販売本数からいっても確かなことでした。
このシルフィードはプログラムとしてCDアクセスが必要なゲームのため、プレイ中は全て内蔵音源となっていました。曲制作には制約がかなりあったのではないかと思われます。
東芝EMIから発売されている「シルフィード フィシャルゲームミュージックサウンド」というCDでは使えなかったグレードアップバージョンの曲となっています。ゲーム収録のバージョンも独特なメロディラインの曲で、どちらもかなり好みの音楽だったりします。

次世代機(といっても1994年当時の次世代)に続く。

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